前に進もう 今日のメモ書き

毎日のメモ代わりに脈絡なく思うまま書いています。最近はもっぱら読書備忘録です。

『完全な人間を目指さなくてもよい理由』マイケル・J・サンデル著

完全な人間を目指さなくてもよい理由-遺伝子操作とエンハンスメントの倫理-

読んでよかった。

 

これまで結構、「仕事ができない人は怠惰で努力が足りない」と思っていて、態度にも出てしまっていた部分があると思う。幼稚な人間だったなあと思う。

ここ数年、いろんな本を読むうちに、人の才能や成功は本当に「たまたま」なんだなぁと思ってきている。成功するための努力ができる気質でさえも、その人自身がたまたまもって生まれたもので、努力ができる環境に産まれたというのもたまたまなんじゃないかと。そしてその才能が必要とされる時代に産まれたというのも、運の要素は大きいと思う。

 

マイケル・サンデル教授の本はまたそれについての思いが深くなる。

 

大人になって、道徳についてじっくり考えたことはあまりなかった。

子供を産んでから、いかに努力して少しでも良い環境・収入を手に入れられるか、キャリアアップできるか、人より優れた自分になれるか、そればっかり考えていた。

 

50歳が目前に迫ってきて、いよいよ(やっと?今頃?)自分の人生も見えてきて、諦めがついてきたのだろうと思う。ちょっとでも人より秀でた自分を目指すのは、すごくエネルギーが必要だし、自分より下だと思う人を見下しがちになる。怖い。

 

この本の前に、『これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』も読んだ。

 

サンデル教授の本、4冊読んで、だいぶ染みわたってきている。

 

ドーキンス教授の「利己的な遺伝子」も先週に読み終わっているんだけど、なんか今更感想が書きにくい。あんなに読んでみたいと思っていたのに。

あまりにも有名な本で、色々な本での引用や考察を読んでしまっていたから、新鮮な驚きがなかったのか?ちゃんと読めてないという気がする。今はまだ結論が出せない。